タイトル : 12月7日の活動報告
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お題『長門(艦これ)』
話の初めに、一言だけ言わせてもらおう。
やれやれ。―――どうしてこうなったッ!?
どうしてこうなった、とは言ったが。そう問われたところで、もちろん読者の皆様方には俺が今どういう状況下にあるかなど把握する術はないだろうし、そもそも俺が何者であるかということも知らないであろう。
――俺の名はアレックス・カブレラ。もちろんこれは本名ではない。これからこの話を綴る語り部としての俺を表す記号である。アレックスはアレキサンダー大王を、カブレラはカブレラストーンを意味する。併せてアレックス・カブレラだ。たしか同名の野球選手が存在したような気もしたが、いかんせんこの世界に存在する俺には何のことだかわからん。もしも心当たりのある読者の方がいたら是非教えてくれ。
――さて。無論そんなことはどうでもいい、本題に入ろう。あれは昨日俺がサークル活動をしていたときの事。いつものように平和な活動をしていた俺たちのもとに、突如として悪夢は訪れた。
ばーん、と大きな音を立てて勢いよく扉が開かれる。誰だ、俺らの日常に水を差すふてぇ奴は!?そもそも俺たちのいるこの部屋はサークル所有の部室ではない。学校から有り難くお借りしたものだ。万が一扉が壊れたらどうする?俺たちが大事に大事に使ってきた扉をこんな乱雑に扱う不届き者のせいで、俺らが学校側にお叱りを受ける羽目になったらどうする!?――などと一瞬思考の渦に巻き込まれた俺だが、図々しく部屋に上がり込んできたその女の一言によってそんな思考は吹き飛んだ。
「――お前達! 絵心に自信があるのだったな。 ――私の姿を描け!」
静寂が部屋を包む。――誰だお前は!?長い黒髪と、きりっとした表情の可愛らしい顔立ち。やたらと腹を晒す涼しそうな服装、そしてこれから第三次世界大戦でもおっぱじめる気かとでも思わせるようなゴツい武装。なんだろう、こいつは。ひょっとしたら今俺たちのいる部屋の扉は、日夜こんな格好をした美少女達が超常バトルを繰り広げているSFファンタジーな異空間へと繋がっているのか?まあ、そんな非日常な事態が生じるワケがないな。ではこいつは何だ、非常識なコスプレイヤーだろうか?ああわかる、そんなに気合の入ったコスプレ衣装を作り上げたのなら、それを人に見せたくもなるだろう。確かに素晴らしい出来栄えだ。うん、俺が保証する。だが初対面である俺たちに自己紹介もせずにその姿を見せ、あまつさえ姿を描けなどと要求するのは、あまりにも不躾ではないか――そんな集団的無意識がこの空間に刻まれていく中、女はつかつかとテーブルの前まで進むと、どかっ、と靴を脱がずに無遠慮にテーブルに足を上げる。
「私が戦艦長門だ。よろしく頼むぞ、HTAの諸君。この私をモデルにできることを光栄に思うがいい」
戦艦長門と名乗った美少女は、ふふんと胸を張る。だから誰だお前は。光栄なのはお前のオツムの方だ。――だが事情はどうであれ、このような奇妙奇天烈、摩訶不思議な出で立ちのリアル美少女をモデルに絵を描いて良いというのなら、美術を嗜む我々が喜ばないわけがない。絵描きとしての誉れであるというのもまた否定はできない。いいだろう、戦艦長門!お前が何者でどういう過程を経てここへやってきたのかは知らないが、その美貌を思う存分じっくりと眺めまわしてやろう、後悔しても知らんぞ?そういうわけで、俺たちの非日常な活動は始まったのだった。――やれやれ。俺は深く溜め息をついた。
さて、奴がとったポーズを俺たちは書き留めたわけだが、それを一つずつご覧いただくことにしよう。
1.ジョンソン(仮)、もしくはウィリアムス(仮)
そうかそうか、気に入って貰えたようで何より。だが左手の向きに若干の違和感を感じるのは俺だけだろうか?それに右手がフワフワしていてよくわからんぞ。
3.ムーア(仮)
6.アニマル・レスリー
「フッ、効かぬわ。…久々に、切れてしまったよ。」
やばい。本気で怒らせてしまった。ばきん、とリミッターを外して抑え込まれた本来の力を解放した戦艦長門。そのときの姿を部員の一名が絵にしたが、その姿にはもはや俺がツッコミを入れられる余地すらない。俺は即座に土下座を試みたが、時すでに遅し。画面奥から飛び出してくる砲台が、ぎらりと俺に狙いを定めた。
8.アレックス・カブレラ(俺)
お題『長門(艦これ)』
話の初めに、一言だけ言わせてもらおう。
やれやれ。―――どうしてこうなったッ!?
どうしてこうなった、とは言ったが。そう問われたところで、もちろん読者の皆様方には俺が今どういう状況下にあるかなど把握する術はないだろうし、そもそも俺が何者であるかということも知らないであろう。
――俺の名はアレックス・カブレラ。もちろんこれは本名ではない。これからこの話を綴る語り部としての俺を表す記号である。アレックスはアレキサンダー大王を、カブレラはカブレラストーンを意味する。併せてアレックス・カブレラだ。たしか同名の野球選手が存在したような気もしたが、いかんせんこの世界に存在する俺には何のことだかわからん。もしも心当たりのある読者の方がいたら是非教えてくれ。
――さて。無論そんなことはどうでもいい、本題に入ろう。あれは昨日俺がサークル活動をしていたときの事。いつものように平和な活動をしていた俺たちのもとに、突如として悪夢は訪れた。
ばーん、と大きな音を立てて勢いよく扉が開かれる。誰だ、俺らの日常に水を差すふてぇ奴は!?そもそも俺たちのいるこの部屋はサークル所有の部室ではない。学校から有り難くお借りしたものだ。万が一扉が壊れたらどうする?俺たちが大事に大事に使ってきた扉をこんな乱雑に扱う不届き者のせいで、俺らが学校側にお叱りを受ける羽目になったらどうする!?――などと一瞬思考の渦に巻き込まれた俺だが、図々しく部屋に上がり込んできたその女の一言によってそんな思考は吹き飛んだ。
「――お前達! 絵心に自信があるのだったな。 ――私の姿を描け!」
静寂が部屋を包む。――誰だお前は!?長い黒髪と、きりっとした表情の可愛らしい顔立ち。やたらと腹を晒す涼しそうな服装、そしてこれから第三次世界大戦でもおっぱじめる気かとでも思わせるようなゴツい武装。なんだろう、こいつは。ひょっとしたら今俺たちのいる部屋の扉は、日夜こんな格好をした美少女達が超常バトルを繰り広げているSFファンタジーな異空間へと繋がっているのか?まあ、そんな非日常な事態が生じるワケがないな。ではこいつは何だ、非常識なコスプレイヤーだろうか?ああわかる、そんなに気合の入ったコスプレ衣装を作り上げたのなら、それを人に見せたくもなるだろう。確かに素晴らしい出来栄えだ。うん、俺が保証する。だが初対面である俺たちに自己紹介もせずにその姿を見せ、あまつさえ姿を描けなどと要求するのは、あまりにも不躾ではないか――そんな集団的無意識がこの空間に刻まれていく中、女はつかつかとテーブルの前まで進むと、どかっ、と靴を脱がずに無遠慮にテーブルに足を上げる。
「私が戦艦長門だ。よろしく頼むぞ、HTAの諸君。この私をモデルにできることを光栄に思うがいい」
戦艦長門と名乗った美少女は、ふふんと胸を張る。だから誰だお前は。光栄なのはお前のオツムの方だ。――だが事情はどうであれ、このような奇妙奇天烈、摩訶不思議な出で立ちのリアル美少女をモデルに絵を描いて良いというのなら、美術を嗜む我々が喜ばないわけがない。絵描きとしての誉れであるというのもまた否定はできない。いいだろう、戦艦長門!お前が何者でどういう過程を経てここへやってきたのかは知らないが、その美貌を思う存分じっくりと眺めまわしてやろう、後悔しても知らんぞ?そういうわけで、俺たちの非日常な活動は始まったのだった。――やれやれ。俺は深く溜め息をついた。
さて、奴がとったポーズを俺たちは書き留めたわけだが、それを一つずつご覧いただくことにしよう。
1.ジョンソン(仮)、もしくはウィリアムス(仮)
そうかそうか、気に入って貰えたようで何より。だが左手の向きに若干の違和感を感じるのは俺だけだろうか?それに右手がフワフワしていてよくわからんぞ。
3.ムーア(仮)
6.アニマル・レスリー
「フッ、効かぬわ。…久々に、切れてしまったよ。」
やばい。本気で怒らせてしまった。ばきん、とリミッターを外して抑え込まれた本来の力を解放した戦艦長門。そのときの姿を部員の一名が絵にしたが、その姿にはもはや俺がツッコミを入れられる余地すらない。俺は即座に土下座を試みたが、時すでに遅し。画面奥から飛び出してくる砲台が、ぎらりと俺に狙いを定めた。
8.アレックス・カブレラ(俺)
































